首都圏既存M価格、上昇傾向を維持

(株)東京カンテイは22日、三大都市圏における中古(既存)マンション70平方メートル換算価格の年別推移・2017年版を発表した。
17年の首都圏既存マンション平均価格は3,577万円(前年比2.9%上昇)。上昇傾向は維持したものの、大幅に鈍化する結果となった。これまで牽引してきた東京都が調整局面入りし、限定的な価格上昇にとどまったことが要因。 都県別の平均価格は、東京都4,825万円(同1.3%上昇)、神奈川県2,823万円(同5.1%上昇)、埼玉県2,148万円(同5.3%上昇)、千葉県1,953万円(同4.4%上昇)。 主要都市別では、東京23区が5,319万円(同1.3%上昇)。5年連続のプラスとなったが、前年比2ケタ上昇だった15〜16年に比べて一変し、都心部などでは頭打ちでの推移にシフトしている。千葉市は1,784万円(同5.0%上昇)と引き続き上昇傾向に。
近畿圏は2,118万円(同4.0%上昇)と、上昇傾向を維持。牽引役の大阪府は価格上昇にブレーキがかかり、2,293万円(同3.8%上昇)にとどまった。主要都市では、大阪市が2,861万円(同1.6%上昇)。短期間での価格高騰により、天井感が強まった。
中部圏は1,711万円(同5.2%上昇)。愛知県が1,839万円(同5.6%上昇)、名古屋市が2,165万円(同5.2%上昇)。名古屋市は、市況回復や再開発に伴いコンスタントな上昇傾向が続いており、15年以降は毎年100万円以上も価格水準が押し上がっている。
なお、17年12月の既存マンション価格は、首都圏が3,615万円(前月比0.2%下落)と、3ヵ月ぶりの弱含みに。東京都の事例シェアがやや縮小したことが要因。近畿圏は2,143万円(同1.7%上昇)と、3月に記録した直近での最高値(2,126万円)を上回った。中部圏は1,732万円(同0.6%上昇)と、3ヵ月ぶりのプラスとなった。

引用元: athome.co.jp